いつも通りに
彼のところに行っていたある日。
今まで会ったことのない彼の上司と
顔を合わせました。

その上司は、肩書きも経歴も凄い人で、
ひとめ見ただけで分かるくらい、
大変立派な、人間性に溢れた方でした。
そして、初対面の私にも、
大らかな優しい態度で接してくれました。

彼とは、男同士らしい、
ちょっとだけ乱暴な軽口を叩き合っていましたが、
彼がふと席を外して、他の人と対応している時に、

「あいつはねえ、人間はほんとにいい奴ですよ。
   仕事はいい加減だけど😄」

と言ったのです。
私から、彼のことを切り出したわけでもないのに……
（ほんとは仕事だっていい加減ではないんですけどね）

その言葉は、まるで私に「応援するよ」
とでも言っているかのようでした。

実のところ、私はいつも結婚指輪をしていないし、
彼との間に流れる空気感から、
独身同士に思ったのかもしれませんが💦💦

その眼差しと微笑みは、大変温かく、
「あ〜この人が言うんなら、間違いない。」
と深く信じられる気がしました。

若い女の子が言うんならともかく、
こんな年配の、
しかもこんなに立派な男性に「いい奴」と言われる彼。

彼の優しさは本物なんだ、
私の目は間違ってない、大丈夫、
と、思いました。

そして、
もう、この想いを止めることなく、
真っ直ぐに進んでみよう、
たとえどんな結果になろうとも。

そう決意したのでした。

おまけの話ですが、
彼は戻ってくるなり、
「さっき、あの人と何話してたんだよ〜？」
と聞くので、
「〇〇のこと（仕事のこと）だよ〜」
とごまかすと（実際、仕事の話もしてたんですけど）
「ああ、それで、さっき棚の上のものを取ってたのかあ。」
ですって😄

あれ？
私に背を向けて話してなかったっけ？

他の人と対応しながら、こっちを気にしてたんかい！
と内心でツッコミを入れた私なのでした😊


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